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ピエール・アモイヤルPierre Amoyal

ヴァイオリン

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Profile

ピエール・アモイヤルは、彼の世代で最も優れたヴァイオリニストの一人である。12歳でパリ国立高等音楽院で一等賞を受賞。17歳でロサンゼルスへ旅立ち、5年間に渡りヤッシャ・ハイフェッツの下で研鑽を積む。その間、ヤッシャ・ハイフェッツ、グレゴール・ピアティゴルスキーとコンサートやレコーディングで室内楽を演奏するという幸運に恵まれる。

以来、一流オーケストラにソリストとして招かれ、世界各地で演奏をしている。彼は定期的に現代の名指揮者と共演しており、ピエール・ブーレーズ、小澤征爾、シャルル・デュトワ、エリアフ・インバル、スタニスラフ・スクロバチェフスキ、ギュンター・ヘルビヒ、ジョルジュ・プレートル、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、クルト・ザンデルリング、サイモン・ラトル、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、チョン・ミョンフンの名をあげることができる。近年、ロリン・マゼール指揮ベルリン・フィルとデュティユーのヴァイオリン協奏曲を共演し、成功裡を収めた。

2011年のシーズンは、ザルツブルグ、ギリシャ、トルコ、ロシア、日本、イタリア、ベルギー、フランス、スイスでリサイタルやオーケストラとの共演、また、モスクワ・ヴィルツオーゾとの引き振りも予定されている。また、ロシア、ギリシャ、トルコ、ザルツブルグ・モーツァルテウム・アカデミー、ローザンヌ音楽アカデミーでのマスタークラスも予定されている。

ローザンヌ音楽院の協力のもと、カメラータ・デ・ローザンヌを創立。これは14名の才能豊かな若い演奏家からなるアンサンブルで、メンバーは世界各国から集まっている。カメラータ・デ・ローザンヌは、スイス国内での公演の他、ロシア・ツアー、スエーデン公演を行った。録音も行っており、メンデルスゾーンの八重奏、バッハの協奏曲、チャイコフスキーを収録。創立10周年となる2012年には、モーツァルトのプロジェクトが予定されているほか、振付師Philippe Saireとのコラボレーションでダンスと音楽を組み合わせたスペクタクルをローザンヌ歌劇場で上映、モスクワ・ヴィルツオーゾとのコラボレーション企画を予定。 

ピエール・アモイヤルは、多くの録音を残しており、フォーレ(パスカル・ロジェとの共演)、 ショーソン、フランク(イザイ弦楽四重奏団、パスカル・ロジェとの共演)、デュティユー、サン・サーンスの協奏曲、そして レスピーギ (グレゴリオ聖歌風協奏曲/シャルル・デュトワ、フランス国立管弦楽団との共演)などを、デッカから出している。最新の録音は、ハルモニア・ムンディからリリースされ、フレデリック・チュウとの共演でグリーグの3つのソナタ、ブラームスのソナタや、フリードマン・レイヤーとのルネ・コーリンのヴァイオリン協奏曲などである。

ピエール・アモイヤルはまた情熱的な教育者でもある。若くしてパリ国立高等音楽院の教授に迎えられ、現在はローザンヌ音楽院で教鞭をとる。また、ローザンヌ夏期音楽アカデミーの芸術監督も務める。このアカデミーは、ヴァイオリンとピアノ専門で、アモイヤルは、アレクシス・ワイセンベルクと共に創設。現在は、ブルーノ・カニーノと共に監督をしている。

1985年にシェバリエ章、1995年にはシェバリエ国家功労章を受章。2002年Prix du Rayonnement de la Fondation Vaudoise pour la création artistique、2006年にはPrix de la Ville de Lausanneを受けた。

使用楽器は、世界で最も有名なヴァイオリンの一つ、ストラディヴァリウス“コハンスキ”(1717年製)。この楽器は1987年にイタリアで盗難に遭ったが、その後1991年にアモイヤルの手に戻った。